空想スゴロク

現在の状況は、まるで液状化した大地の上でスゴロクをしているかの如く

ネット通販での買い物

一昨日、アスクルから職場に届いたキッチンプランターを持って帰り、その小さなプランターに土を入れ、タップと水を加えてからレタスの種を植えた。

説明書によれば、二人が帰ってくる頃には収穫できるらしい。ところが翌朝、僕が暮らす東京の多摩地域も急に冷え込み、ちゃんと芽が出るかどうか心配になった。

プランターは買ったのではなく、ポイントとの交換。「キッチン栽培セット ガーデンレタスミックス」という代物で、1300ポイントでの交換。僕の職場ではもう8年以上もアスクルを使っているが、貯まったポイントを使うのはこれで2回目だ。説明では原則100円に1ポイントで、貯まったポイントはスイーツなどと交換できる、とある。だが、なぜか思ったほど溜まらない。前回も同じようなポイント数だったと思うが、もう2、3年前のこと。

職場では主としてアマゾンを利用している。購買担当の自分としては、価格もさることながら、インターフェースが楽天などのように ゴジャゴジャしていないことや、商品の比較、価格の比較が簡単に出来ることなどが重要。そして何より肝心なのがそのサイト自体が責任を持って直接販売していること。アスクルがまさにそうだが、アマゾンもその点では心配なく利用できる。もちろん、アマゾンではショップの直接販売もあるから、アマゾンが直接販売していない商品は出展者から直接買うことになる。

アマゾンへの不満は、よくは分からないが「ちゃんと税金払えよ」というのと、プライムに入っていると通常配送ではなくてお急ぎ便がデフォルトになっていることだ。急いで配達してもらいたいことはごく希だ。ドライバーのことを考えればお急ぎ便に関してはプライム会員に対しても有料にすべきだと思う。過剰サービスは消費者、利用者にとっても迷惑である。

アマゾンなどのネット通販が出てきてから買い物は随分変わった。個人的にはなかなか入手困難なものが簡単に手に入るようになったこと。例えばクラシックギターの楽譜。昔はちょっとした楽器店でも扱っていたが、今は殆ど置いていない。

最近買った楽譜で、おすすめはこれ。ご存じ、バッハのリュート組曲全集。(クリックするとアマゾンのページに飛びます)。

Bach Lute Suites for Guitar: The Complete Works for Lute Solo by Johann Sebastian Bach. Newly Transcribed and Annotated, Including Historical and Performance Notes (Classical Guitar Series)

クラシックギターをやっている人ならバッハのリュート組曲の何曲かは弾いたことがあるだろう。僕は特に第4番がお気に入りで高校生の頃から弾いているが、残念ながらプレリュードは未だに人前で弾けるレベルに達していない。バッハの難しさの大部分は恐らく暗譜の難しさにあるのではないかと思うが、こと第4番に関して言えば(聞き慣れているせいか)暗譜はさほど難しくはなく、運指の良し悪しに大きく左右されると思う。その点、非常に丁寧に運指が記されており初見でもあまり迷うことなく演奏することが出来る。

加えてそのボリュームも加味して言えば、輸入楽譜はとしては格安だ。

もう一冊、先月買った楽譜を紹介しよう。今年になって現在ギター社から再版された山下和仁編曲のうちの一冊である。

 

GG601 ドヴォルザーク:ラルゴ~「新世界より」、ヒメネス:アロンソの結婚/山下和仁・編 (YAMASHITA EDITION)

山下の「新世界より」の楽譜自体は初版で購入し、実家に眠ったままだ。もちろん、所々試しに弾いたくらいで全曲を弾きこなすだけのテクニックはない。先月この楽譜を購入した理由は「新世界より」を弾きたいからではなくて、「ヒメネス:アロンソの結婚」をたまらなく弾きたくなったからだ。この曲を弾くのは中学生の時以来だ。 

中学生だった僕は、小原安正がやっていた通信教育でギターを学んだ。送られてきた教材には、ぺらぺらの薄いレコード盤(ソノシートと言ったかどうか確信はないが)の中に小原安正の娘さん(小原聖子?)が演奏する「アロンソの結婚」も入っていたと思う。もちろん、楽譜が載っていたので挑戦。だが、爪も伸ばしていない指では、はじめの数楽章で弾くのは無理だと諦めた。

今はもうないが、中学にはギター部があって僕は部長をしていた。「アルハンブラの思い出」とか、アルベニスの曲とか、そんな難しい曲を通信で覚えてはへたくそながらもみんなの前で弾いて得意になっていた。そして、いつかプロのギタリストになることを夢見ていたのである。

で、約半世紀ぶりに(ちょっと大げさか)に弾いてみての感想は、やっぱり難しい、ということ。弦を弾く指ににそれなりの力強さがなければ、この曲の華々しさは表現できない。体力のいる楽曲だ。

逆に言えば、体力のある若い人には是非挑戦していただきたい曲である。